iMac 2015の起動用の外付けSSDを選ぶ
で書いたように6年間使ってきたiMacのFusion Driveが分離されてしまった。起動ディスクをSSDに作ろうとしたところ失敗したため、仕方なくHDDから起動しているがとても遅い。Fusion Driveの分離もSSDの不具合が原因なのではと睨んでいる。現在iMacの新型狙いのため、何か適当に誤魔化しながら今のiMacを運用できる手段はないかと探したところ、外付けSSDを起動ディスクにできることを知った。
使用しているiMacのスペックを確認する
今までSSDを選んだことも普段使っているマシンのディスクのスペックを意識したこともなく、いい機会なので今自分が使っているiMacについて調べることにする。公式のスペックと
iMac (Retina 5K, 27-inch, Late 2015) - Technical Specifications
システムレポートを見ながら関係ありそうなものをピックアップしていく。 ついでに内蔵SSDとHDDの実測値も適当なサイトから拾ってきた。
- SATA
- APPLE SSD SM0128G
- https://www.harddrivebenchmark.net/hdd.php?hdd=APPLE%20SSD%20SM0128G&id=9332
- Sequential Read 1,172 MBytes/Sec
- Sequential Write 639 MBytes/Sec
- Random Seek Read Write (IOPS 32KQD20) 606 MBytes/Sec
- https://www.harddrivebenchmark.net/hdd.php?hdd=APPLE%20SSD%20SM0128G&id=9332
- APPLE HDD ST2000DM001
- https://www.harddrivebenchmark.net/hdd.php?hdd=APPLE%20HDD%20ST2000DM001&id=11188
- Sequential Read 142 MBytes/Sec
- Sequential Write 131 MBytes/Sec
- Random Seek Read Write (IOPS 32KQD20) 7 MBytes/Sec
- https://www.harddrivebenchmark.net/hdd.php?hdd=APPLE%20HDD%20ST2000DM001&id=11188
- APPLE SSD SM0128G
- Thunderbolt2/USB4 (Up to 20 Gb/s x1 = 2,500 MBytes/s)
- USB 3.0 Bus
- USB3.1 Hub (Up to 5 Gb/s = 625 MBytes/s)
2015年だとThunderbolt 2なんだ古いなとか、USB3はもうあったんだなとか、自分の持っている過去の認識とズレがあって感慨深い。
内蔵SSDとHDDだとSequential Readで7-8倍、Sequential Writeで5倍、Random Seek Read Write では100倍近い差がついている。 起動ディスクをHDDにすると遅くなるわけだ。HDDはSequential Read/Writeならある程度の速度は出るという先入観を持っていたため、この数値の差には驚いた。SSDは早い。
外付けインタフェースの選択肢としてはThunderbolt 2とUSB 3.0がある。 Thunderbolt 2の20 Gb/sは換算すると2.5 GBytes/sなので安価なSSDでは頭打ち要因にはならないだろう。 ただしThunderbolt 2に接続するSSDやら変換ケーブルやらを安価に揃えようとすると悩むことになりそうだ。 対してUSB 3.1の5 Gb/sは625 MBytes/sになるのでReadは頭打ちされそうだが、インタフェースの簡便さとしてはこちらが勝つ。
とりあえずBUFFALO SSD-PG240U3-BA 250GBを買ってみる
とりあえず次モデルまでの繋ぎを想定しているので、安価なUSB 3接続のSSDを購入してみた。
Writeで320 MBytes/sは出るみたいなのでHDDよりはマシだろう。 Random Seekもそれなりには出てくれるんじゃないかと期待して、とりあえず4000円くらいで買えるこれで様子を見ることにする。
やっぱりCrucial X6 500GBにした
やっぱり後から見つけた500 MByte/sが出るらしいこちらのモデルにした。8000円程度。
容量も倍なのでそこまで割高感はない。速度が上のBuffaloのものと比べると1.5倍になるので起動速度もそれなりに変わるだろう。 内蔵SSDの半分程度の速度は出る計算だけど、これでも遅くなるのは避けられなさそうだ。
使えるならthunderbolt 2ポートの2.5 GBytes/sを使ってみたいけどThunderbolt 2対応のSSDとかあんまり見ないし、変換ケーブルを噛ませたりするのも相性問題でドツボにハマりそうなのでやりたくない。
なんて思っているうちに早く新しいiMacが出たりしないものかと待ち侘びる。
届いたのでインストールして速度を測ってみる
Crucial X6が届いたのでmacOSをインストールしてみる。 OSやアプリケーションの起動速度は確かに向上した。
ReadとWriteで両方400 MBytes/s程度出ている。
内蔵HDDだと200MBytes/sも出ていないので2.5倍程度の速度にはなっている。
ちなみに内臓SSDだとRead 1963 MBytes/s、Write 698 MBytes/s出ており圧倒的。 ただし計測中の数回目のReadでエラーが発生したため、やっぱり一連の不具合は内蔵SSDが原因だったんだろう。
この速度を見て改めて失ったものの大きさを感じる。内蔵SSD早いな。 どうせ下取りに出しても二束三文にしかならないのだから、内蔵SSDを換装してもいいのかもしれない。
ところで体感速度で言うとFusion Driveで使っていた頃よりもむしろ向上した感がある。 もちろん現在クリーンインストールした状態であるため、時間の経過とともに体感速度も落ち着くのかもしれない。 それから、Readの実測値でなお4倍程度の差があるため、やっぱり一度Fusion Driveを解除した純粋な内蔵SSDから起動した場合の速度を体感したかったなという気持ちが残る。